茶の湯 blog

茶の湯の魅力(私感です)

茶入の口を拭かなくても

前回に続けて茶入の話ですが、拝見を乞われて茶入を出す時、茶入の口を「拭きます」けど、理由は「そう習ったから」なんですね、私の場合。
もちろん、「なぜ拭くのか」は、言われなくてもわかっている「つもり」でした。

ところが、袱紗で茶入を拭いた後のことですけど、あるお家元によれば「蓋をとってみて、もし汚れていなければそのまま袱紗を下に置き、蓋をしてもよろしい」っていうんです。
それで私は、とてもビックリしました。

そして、最初に茶入を清める時と、拝見を所望されて出す時とでは、「何がどんなふうに違うんだろう?」ってことを考えてみる必要があると思いました。
また、薄茶だったら茶器の口を拭いて出しますけど、濃茶では点前に対する心のありようが薄茶と異なりますから、そういう関係もあるのかなあ? ・ ・ ・ とかですね。

さて、私の場合、その問題を心に留めておいて、結論を得るまでに何年かかることか
 ・ ・ ・ とも思えますし、でも、そのうち「フッ」と気づく時がくるかも知れず、まあ、何とも言えないんですけど、実はこの問題、以前から考えてまして、でも、未だに「考え中」の私です。

でも、「すぐに結論を下せない」ことって、99パーセントくらいがそうだと思う私でして、だからこそおもしろいのかも知れませんし、茶の湯って、やり方を「覚える」世界ではありませんからね。