茶の湯 blog

茶の湯の魅力(私感です)

袋無しで茶入を使う

茶道具にはランキングというか、格付けみたいのがあって、例えば茶入はランクによって違う扱いをしたり、茶器を濃茶に使う場合は袋に入れ、しかも、袋の扱いが茶入の時とは異なるとか、まあそんなわけで、濃茶に使う時は茶器ですら袋に入れる ・ ・ ・ わけですからねェ、当然、茶入を「袋無しで使う」なんて、思いもよりませんでした。

江戸時代の話ですけど、アノ、私は「江戸時代だから今と違う」という感覚がありませんで、何時代であれ、人の感性は同じと思ってますから、話を続けます。
(1)夏に茶入を袋に入れずに使うことについて、「是ハ極暑ゆへ手前早くしまはむが為」と解説されているようです。

そ言ってる人が、次のようにも述べています(現代語訳)。
(2)風炉茶の湯で使ってきた茶入を、名残の時節に袋なしで使うなど面白い。

いやあ、(1)、(2)とも、私にとっては驚愕でした。
でも、よく考えてみますと、仕覆は「最初から茶入とペア」じゃなかったんですよね。
茶入を尊重するからこそ、後から仕覆が添えられたんでしょうし、何枚も仕覆が添えられてる茶入がありますね。

そんなことを考えますと、仕覆は茶入に必須の伴侶とばかりは言えない面もありそうで、だったら、「単独」で使うことに問題があるわけでもないし ・ ・ ・ とか妄想しまして、そうですねえ、人は未婚でもいいんだし、既婚であっても単身赴任だから一人の場合もあるし ・ ・ ・ と、話が脱線しましたからこれで終わります。