茶の湯 blog

茶の湯の魅力(私感です)

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

四角四面に考えない

「こうしたほうが良い」ってアドバイスは、ありがたいし、役立ちますね。今は暑いさ中ですけど、道具の取り合わせはどんなのがいいかという記事を目にしました。長々と引用するのはやめて、水指の部分だけ、おおよそのところを紹介します。(1)色で言えば…

「無い」ことのサイン

前回、「楊枝が添えられていた」ので「菓子の扱い」だったということを書きましたが、「古田織部茶書」には、菓子を出さない茶会について書いてあるそうです。菓子を出さない茶会では、最初に膳を出す時、「楊枝だけ付けておく」みたいで、そうすると客一同…

場に合わせた立ち居振る舞い(3)

7月27日に、型にはまったやり方「でない」例を書きましたけど、今回は、360年以上前の同じ茶会の記録から、初座における主客のやりとりについて紹介します。 懐石の膳が出たらすぐに、正客は「気を利かせたつもり」だったのでしょう、「どうぞ煮物椀も…

心なごめる茶の湯

7月26日に、心地よい「ぬるま湯の人間関係」なんて書きましたけど、ぬるま湯って刺激的なところがなく、穏やかで気持ちいいんですよね。 でも、人は欲張りですから、刺激を求めたり、心が高揚することを求めたりするんですけど、それは「心配がない環境」…

場に合わせた立ち居振る舞い(2)

7月25日に掲載した茶会の記録について、今日はその続きを書きます。中立ちの様子から話を始めますが、腰掛は、茶室の外壁に接していたそうです。そんな近距離で待つわけですから、客には、亭主が室内を掃いてる音まで聞こえたそうです。そういう情況でし…

茶の湯における演出(1)

歌舞伎では、最初に定式幕が開いても、浅葱幕によって舞台が「隠されている」 ・ ・ ・ という演出が行われる場合がありますね。定式幕が舞台上手まで引き終えられた後、数秒後に柝が入り、浅葱幕が振り落とされて舞台が露わになるわけですが、客からすれば…

場に合わせた立ち居振る舞い(1)

今から360年以上前、場所は金沢ですが、茶室や露地が工事中というか、未完成段階での茶会記録がおもしろかったです。「寄付に相当」する仮設の場所に筵が敷かれていて、待っていると亭主が現れ、「まず御入り候へ」と「迎えつけ」が行われたというのです…

二畳では懐石が窮屈

瑞峯院の安勝軒は写真でしか見たことない私ですが、茶道口からすぐ水屋に続くのではなく、茶席と水屋の間に「次の間」を介在させる間取りのようですね。 その「次の間」は三畳で、床を備え、炉が切ってあるんですけど、客口から入室する畳というのが、亭主か…

珍しい茶室

昨年営業終了した「ホテルニューアカオ」の記事を見ました。今は現代アートの展示場に使われたりするそうで、茶室の写真を見て「珍しいなあ」と思いました。三畳の茶室で隅炉なんですけど、何と何と、炉の前方に畳が一枚 ! あのゥ、水指を置く場所の向こう…

初めまして

茶の湯が大好きです ・ ・ ・ けど、新型コロナウイルス感染対策優先の現状ですから、茶の湯関連のテレビ番組を見るくらいがせいぜいで、残念です。 しかたなく「積んどいた」本を見ましたら、ある文が目にとまりました。「手前の順序はその流の先人が研究し…