茶の湯 blog

茶の湯の魅力(私感です)

日常的に楽しめる作法

「日常茶飯」という言葉がありますけど、食事をしたりお茶を飲むという日常生活の一部分を切り取って、「茶の湯」という「楽しみ」に仕立て上げたってことは、すばらしい工夫だと思います。

 

なにしろ、平凡な日常の一端を芸道に高めたのですから、すごいなあと感じます。

そして、茶の作法というのは、日常生活での「心地良いやり方」を定式化したもので、まあ、一種のルーチンワークみたいに考えることもできるんじゃないでしょうか。

 

それで、茶の湯の作法と日常の立ち居振る舞いって、オーバーラップする部分も多いと感じることでして、それを極論すれば、日常生活でも茶の湯でも、気持や所作が同じようであれば「心地良く、心にかなう」ことになるかなあと思います。

 

例えば私は、日々の食事に懐石作法や挨拶を、ちょこっと部分的に取り入れてまして、そうしますと、茶の湯の場じゃなくても、朝昼晩、楽しいです。

向付の器なんか、空のままでいいんです、折敷に載せておきまして、テーブルの大皿などから主菜、副菜を取る時に使います。

そうしますと、「手皿」をしない私ですから、菜を取る時も、食べかけの菜を載せておく時も、向付の器が利用できるわけでして、なお、それだけでは足りない場合は、汁椀の蓋も使います。

 

書き忘れましたが、テーブルの上に折敷を出すんですけど、ランチョンマットや敷膳よりも雰囲気が出ますね。

 

まあ、そういうのは一例ですけど、茶の湯の場でなくても茶の湯の雰囲気が楽しめるって、私にとっては気分好いことです。