茶の湯 blog

茶の湯の魅力(私感です)

茶の湯の心と形(25)

下の図は、宗旦が復元したという「利休一畳半」の、私が描いたおおよその図でして、正確さは保証しません(「一畳半」というのは今で言う「一畳台目」です)。

アノ、9日のブログで台目二畳の好日庵という茶室に触れましたが、それに比べれば面積的にはちょっと広いですけど、中柱が立っていて袖壁がありますから、好日庵より広いと感じるほどではないかも知れないなあと想像します。

また、図に描いたとおり、床はありません(壁床です)。

 

床の無い一畳台目の茶席には、「大本」に「花晨亭」というのがあるそうで、利休一畳半と同じく炉は向切ですが、図面を見ると中柱が無いので(当然袖壁もありません)、利休一畳半よりゆったり感があるだろうと思います。

 

そして、同じく一畳半と言いましても、今日庵には向板が入ってますから、広さだけから言えば二畳と同じなので、さらにゆとり感が強まるかと思います。

ところで、今日庵には「狭い意味での中柱」ではなく「向板柱(向柱)」が立ってまして、袖壁もあるんですけど、向板柱が立つ位置は利休一畳半の中柱より奥まったところ、図では灰色の丸印あたりが向板柱の位置で、図では「向」と灰色文字で示しましたが、その場合、袖壁は向板柱の先になりますから、やっぱり、利休一畳半よりよほど広く感じるんじゃないかと想像します。

(今回は広い意味の中柱を、さらに狭い意味の中柱、向板柱、風炉先柱などに細分する用語を使いました。)

 

そんなわけで、今回は炉の台目切には触れることができませんでしたから、次回は台目切や台目構についても少し。