変化してきた茶の湯(2)
前回、総礼のことにちょっとだけ触れましたが、今日はもう少し書いてみます。
亭主が柄杓を蓋置に引いたら総礼 ・ ・ ・ という形が多く見られると思いますが、いくつかの流派では、薄茶でその総礼が行われませんね。
そういう流派の一つに属する浜本宗俊が、おおよそ次のように書いてるので、概要だけ紹介します。
玄々斎は画期的な改めをされた。
薄茶点前で、柄杓を引いて総礼するのを省略されたことである。
それでわかることですが、「元々は」柄杓を引いたら総礼ということだったんでしょうね。
だから納得いくことですが、その流派では花月を行う時、薄茶でも初花が柄杓を蓋置に引いた後、総礼になりますから、古態がそのまま残っているということなんでしょうね。
そんなわけで、今回はまあ、余談みたいなものでしたが、次回も余談で、柄杓を引いた後に亭主が一礼する意味について、ほんのちょこっとだけ。