茶の湯の心と形(11)
お茶をするなら、ちゃんと道具を整えなくっちゃ ・ ・ ・ と思ってた私ですが、その考えに疑問符がついちゃいました。
あの、全く道具類がそろってないんですけど、すばらしく良い雰囲気で茶の湯が行われている写真を見ちゃったからでして、その写真の一部だけ下に載せます。
亭主の左側に写っている家具の名称を知らないんですけど、「壁に寄せて設置するようにつくられた」長火鉢みたいに、私からは見えます。
そこに鉄瓶がかけられてます。
亭主の前に茶碗が二つありまして、その向こうに蓋置、鉄瓶の蓋、茶巾が一塊で置いてあります。
そして、茶器と茶筅がくっつくくらい近づけて置かれてますけど、その茶器、もしかしたら抹茶が入ってた茶缶かなあ?
・ ・ ・ なんて突飛な想像なんですけど、ホントに茶缶だったらおもしろいです。
なぜなら、「道具不足」の見本みたいになりますからネ、「道具が無い」情況でも「お茶が楽しめる」ってことを如実に見せようってことなら、「茶器も無い」ので見立ての品を使ったということになり、アピール力が強まると思います。
実際、その情況では茶缶が茶器として使われたとしても、「お茶の雰囲気」は全く損なわれないと思います。
だからこそ、「手取釜一つ」で食事もつくり、茶も点てたという善法が、優れた茶人と言われても不思議はないと思う私でして、つまり「道具をそろえる」ことが必須条件とは言えないんだってことでして、続きは次回に。